2018年11月09日

当社の家主様より、入居者の方より『私の部屋に蟻が入ってきている！』ので何とかしてほしいとの依頼。


家主様としては、何をすればよいのか？どこまでやらなければならないのか？　で困っているとのこと。



当社にて、入居者様へ聞き取りと状況確認を実施。
入居者様のお話では、「５匹から７・８匹ぐらいの蟻」が週に数回出てきているとのこと。
その出入り口としては、ホントによく見ないとわからないくらいの「小さな隙間」からでした。

たしかに、当社でも何を・どこまで対応できるのか、またやらなければならないのかは難しいところです。
この点を顧問弁護士に相談したところ、参考基準となる下記の判例をいただきました。


【事例概略】
居住用マンションで、「エステサロン」をされているお部屋で、「コバエ」が発生。
貸主が「害虫駆除」業者に依頼し対応したが、完全な駆除はできなかった事例。

【判例概略】
「貸主は、借主に建物を使用収益するのに支障が無いよう、一定の限度で対応義務があるが、
当該義務は不可能を強いるものではない」とのこと。
よって、「貸主は必要かつ可能な対応はしていた」として、それ以上の責任を負うことはできない。
としています。

今回の『蟻の進入』については、借主の使用収益を妨げているとまでは言えないようです。
基本的には、借主自身が対応すべき事例とのことです。
しかし、特別な事情が無い限り一定の貸主対応は必要であり、借主とのトラブルは避けたいものです。
そこで、当社にて「薬剤噴霧と隙間のコーキング」を実施し、入居者様には一旦様子を見て頂くことで了承。



家主様・入居者様には【事例・判例】を説明することにより、お互いに折り合いと納得をしていただくことができました。